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★ 第18回 ★

『G戦チケット獲得のため48時間並んだ女性達』
左:堀 裕美さん、右:川村 薫さん ご好評をいただいている「伝説のファンシリーズ・
トラキチ黄金列伝」第18回を発行いたします。

トラキチ黄金列伝は毎回熱烈なタイガースファンの方々にご登場いただき、阪神タイガースへの熱き想いを語っていただくコーナーです。

写真 : 48時間並んだ女性二人
左:堀 裕美さん、右:川村 薫さん

 8月26日〜28日、いよいよ今シーズン最後の、甲子園での阪神−巨人戦が開催される。阪神タイガース優勝への思いがふくれあがり、阪神ファンがチケットを求めて殺到したため、6月27日(金)のチケット発売日は大騒ぎとなった。
阪神百貨店構内に設置されたチケット売場では、25日(水)から購入希望者が並びだし、時がたつにつれ、百貨店の周囲をグルリと一周するほどとなった。その行列の先頭に居たのは、なんと2人の女性達である。48時間並んでプラチナチケットを手に入れたお二人がインタビューに応じてくれたので、苦労談をご紹介しよう。

行列行列の先頭(正確に言うと前から二組目)にいたのは、大阪にお住まいの会社員、堀裕美さんとその同僚、川村薫さんだった。二人が6/27(金)朝8時から売り出されるチケットを買うために並び始めたのは25日(水)の朝8時。発売の48時間前のことである。どうやって48時間を過ごすのか、勤務はどうなっているのか、興味津々でお伺いしたところ、彼女たちは極めて戦略的・計画的に対応していることがわかった。

 彼女たちは、同じ会社に勤める女性ばかり8人組の熱烈トラキチ・グループである。彼女らはまず、25日(水)朝8時に8人全員が阪神百貨店チケット売場前に集合し、並ぶ場所を確保した。それから、そのまま行列に並び続ける人、会社に行く人、夜の行列に備えて休息を取る人など、いくつかの組に分かれて行動する。「一度並んだら、その後食事に行ったりするために一時的に離席することはOK」という暗黙のルールを最大限に活用している。売り出し開始日の未明からは列を離れることが許されなくなるので、その時には8人が揃っている。そうやって8人が手分けすれば実際に並ぶ時間はかなり少なくなるが、それでも大変な苦労・負担であることは間違いない。

 堀さん・川村さんは楚々としたお嬢様タイプの素敵な女性で、徹夜で並んで大騒ぎするようなタイプには見えないが、8月8、9日の広島戦には広島市民球場までわざわざ出かけていくと言うからハンパなファンではない。並ぶときのコツは、「水物を飲まないこと」だそうだ。トイレがままならないので、女性には相当な苦行である。つらいことはやはり「お尻が痛あーい」とのこと。最後に一つ、「阪神タイガース・スーツって知ってる?」と質問したところ、「知りませーん!」と底抜けに明るい返事がかえってきた。

午前3:30ヤングブラッド代表 清水利彦 徹夜行列奮闘記

 ご紹介したお二人ほどではないが、弊社・清水利彦もチケット発売前夜の6pmから、この行列に加わった。はじめは、深夜12時頃から並べばよいと思っていたが、「それでは遅すぎる」との巷の噂に急遽予定を変更して夕方6時から並び始めた。清水が到着したときには既に阪神百貨店を行列がほぼ一周していた。行列の顔ぶれを見て気が付いたのは、若い女性が多いこと。全体の3割近くいただろうか。こんなところで徹夜などして親は心配しないのだろうか、などと余計な気を遣ってしまう。

 50近いオッサンである清水が地べたに座っているのは、格好の良い話ではない。なるべく人の目に触れないところに並ぶことができたら…という願いは大はずれ。百貨店西側の北新地飲食街につながる通りに面した、最も人通りの多いところに並ぶことになった。食事に行く人、勤めを終えて帰る人たちが好奇心いっぱいの目で我々の顔を見て通る。
「おっ、なんや、こいつら」
「甲子園のチケット買うために徹夜で並んでるらしいで」
「ひえー、ヒマやなぁ、仕事しとんのかいな」
ほろ酔い気分の若者達が大声をあげて通り過ぎるのを、「ほっといてくれ、俺達の気持ちがわかってたまるか。このチケットが優勝決定の日になれば、100万円の値打ちがつくかも知れへんで。」と心の中でつぶやきながら睨み返していた。

毛布を持参し、歩道の上に敷いて寝たのだが、コンクリートの硬さがモロに伝わってきて身体中が痛くなる。多くの人が段ボールを敷いて寝ていたが、それが正解。ホームレスの人達が段ボールを敷いているのは、毛布を買う金がないからではなく、段ボールのほうが寝心地が良いのだということを初めて知った。暖かい日だったが、それでも深夜になるとかなり冷えた。天気が良かったことは本当にラッキーだった。雨が降ったらどうなっていただろう。

翌日朝8時にチケット発売が開始されたが、窓口の数が少ないため、行列はなかなか前に進まない。実際にチケットを買えたのは正午12時だった。全部で18時間並んだことになるが、朝8時から12時までの最後の4時間が一番長く感じられた。清水の近くで並んでいた初老の夫婦は、奥様が午前11時頃、気分が悪くなってへたり込んでしまった。体の具合が悪くなっても、今さら、ここで列を離れるわけにはいかない。
「辛抱してや。もう少しやから、我慢してな」
と奥様の肩を抱きかかえるご主人の姿に、目頭が熱くなった。

どんなに苦しい思いをしても、阪神が勝ってくれて、優勝してくれれば、すべて報われる。我々阪神ファンの苦しみが歓喜に変わる瞬間は、もう既に秒読み段階である。

2003.8.25

トラキチネット アパレルでは今後も「伝説のファンシリーズ・トラキチ黄金列伝」で熱烈タイガース・ファンを紹介してまいります。
自薦・他薦を含め、掲載させていただく方を募集します。皆様のご紹介を心よりお待ちしています。
以下のアドレス info@torakichinet.com までお送りください。

−−− では次回もお楽しみに! −−−

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